いつものこと。

流れていく毎日を、忘れないように書き留めて。

ウォーキングと江戸の世界

最近の私の楽しみは、ウォーキング+落語。まだ日が明るいうちに上着を着て、平城京の「いつものコース」を歩く。平城京内は、建物の再現建設中で、働くおっちゃんたちの声が飛び交っている。


私が落語に魅了され始めたのは、ついこの間のこと。アニメの昭和元禄落語心中を何気なく見始めて、、みいはあのようにハマった。


流れるような声が、あっという間に江戸にタイムスリップさせてくれる落語。最近の自分の価値観とは、違うものを流し込んでくれるような感覚がある。(実は、まだ本物の落語を聞きにいったことがないのだけど。。笑  今は声という音だけを楽しんでいる状態)


最近のことを話したりする前説があって、それから知らぬ間に演目の話に入っていたりする。話の内容は、主人公と登場人物とが会話を交わす中で、時には語り手が説明してくれたりと、幼い頃に母に聞かされた「昔話」みたいだ。だからかもしれないけど、聞いていると、少し懐かしい気もしてくる。ガハガハ笑ってしまうわけではないのだけど、ウォーキングの最中にきっと私は1人でニヤニヤしている女になっているはず。ちょっと怪しい。笑


まだたくさんいろんな話を聞いたわけではないけれど、この話が生まれた時代というものは、なんと想像力に富んだ世界だったのだろうと思う。


少なくとも今よりは便利な時代ではなかったから、人々は想像力を働かせて生きていたと思う。旦那さんはいつ帰ってくるのだろうか?(スマホなんてない)、病気になったけどどうやって治したらいーのだろうか?(ドラッグストアもない)、あるお店に行きたいけどどこにあるのだろうか?(食べログGoogleマップなんてない)、その度に周りの人に聞いたり、馴染みの人を探したり、お化けが出たなんて聞いたら自分の行いを思い返したり、、


生活の1つ1つが、人情に溢れているし、夫婦なんてのは支え合って生きているのがよーく伝わってくる。


私はそんな江戸の生活を、平城京なんてだだっ広い場所で、ウォーキングしながら呑気にニヤニヤ聞いている。ニヤニヤ聞きながら、一つ一つの話に、生活の知恵をもらっている気がする。屋根がある場所で、毎日ご飯を食べて、お風呂に入って、寝るなんて生活がとても幸せに思えてくるのが、今日聞いた「ねずみ穴」だった。

 

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